資産所得倍増という宝くじを買わせるような煽り
NISA制度が拡充されます。
それ自体は良いことだと思いますが、NISAがはじまった頃によくあった「これさえすればうまくいく」的な誤った”洗脳”にならないように気をつけてもらいたい。
私たちの家計の収入というのは、やはり仕事から得ていく収入が最も大きく、それは金融大国アメリカも同じです。
この収入がなぜ拡大されていかないのか。
あなたの会社や業界を見れば分かるのではないでしょうか。
それは、ある一部の層にのみ「お金が流れ、そこでお金がまわっている」という状況です。
その一部の層のために他の大多数の層のお金は削られていっています。
利己的な人間、強欲な人間がいるのがいまの日本の経済界です。
従って、なかなか賃金上昇は見込めないのではないでしょうか。
そうなってくると、「投資!投資!」という声に耳を傾けたくなるのが人情です。配当所得はここ10年ほどで大幅に増加しています。しかしながら国民所得全体からみると、ほんの数パーセントです。なので、ここではないのですよ、政府が力を入れないといけないところは。誰のために力を入れようとしているのか・・・
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投資楽観論はここ10年の金融相場によってつくられた物語
普通の大人である私たちは、「投資!投資!」ではなく「貯蓄も保険も投資も」で一向にかまいません。
巷間、とにかく投資商品をすすめるセルサイドがいたるところにいます。
ほとんどライフプランなどは関係なく、投資をすることが正義であるかのような感じになっています。
事実、金融機関(商品を提供する側)も顧客のライフプランなど関係なく、ただそれらの商品を顧客に購入してもらうためにはどうすればいいのかといったところに焦点を当てた研修等をしていますので、困ったものです。
結局、投資をするということは消費をしないということになります。
消費をしない日本経済はどうなるものか。