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相変わらずな日経新聞の煽り記事

日経新聞電子版『iDeCo加入65歳まで延長 資産数百万円増の効果も』(2022年5月27日)

この記事(この手の記事は世の中に多い)について、多くの人が「そうなのか」と誤った認識をされる可能性がありますので指摘しておきます。

前提【月2万円を50歳からiDeCoにて、年3%で運用。節税効果として税率20%】

・10年で拠出額240万円が330万円ほど(税効果含む)
・15年で拠出額360万円が530万円ほど(税効果含む)

いかがでしょうか。
多くの人が日経新聞が言っているんだから
「そうなのか!こんな”うまい話”があるのか!!」
といった感じにならないでしょうか。

さて、ここで問題となってくるのは
年3%で運用
という部分ですね。

まず、50歳からの15年、年3%の期待リターンを得ようとするのであれば、リスクは10%程度みておくことになるでしょう。
さすがにリスク0%(年3%の固定金利)はないでしょう!
いったいなんの営業をしているのでしょうか?
(--〆)

そうなると、15年シミュレーションでは
元本割れの可能性も20%ほどあることが分かります。

イメージは上のグラフをご覧ください。
10%のリスクを想定し、1万回のモンテカルロシミュレーションを行ったものです。
期待リターン以上になる可能性は45%ほど、期待リターン以下になる可能性は55%ほど、そして元本割れの可能性も20%ほどあります。
この程度は伝えるべきではないでしょうか。いい加減に。

日経新聞、以前このようなシミュレーションをきちんとされるベテラン記者さん(最近退職されたようです)がいらっしゃいましたが、いまは・・・